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バーチャル症例検討会(18) 兵站(へいたん)を考える8

今回、これまでの史実、私の経験と例え話は、
全て兵站に関連した内容であることが、お分かりになって頂けたのではないだろうか。

アウト・サーヴィス(オペ室以外での麻酔)のトレーニングを受けていない
麻酔医は、サプライ・ラインに関する考えが身に付いていない。

特に、大きな病院や大学病院でしか研修を受けていない場合、
使うだけ使って、注射器の一本すら補充を考えたことがない麻酔医がいることも、
残念ながら実情の一面。

何故なら、大学や大きな病院では、臨床工学士・ナース・薬剤師の方々が
サプライ管理をされていて、医療サプライが切れることなどあり得ない。

即ち、発射した数と弾倉に残っている実包の数を把握せずに
バンバン撃ってるガンマンでは、現実のオペ室で応戦している最中の最重要な処で、
“弾切れ”なんてミゼラブルなことに出喰わすことになりかねないのだ。

C:“病気になった場合の補充を考えたら、一人の麻酔医だけに頼ることは危険と
  経営的観点から複数人の麻酔医へ声を掛けておくんだよ”

その様なぞんざいなことも言われたことがあった。

しかし、兵站を考えた麻酔科医を一人キチンと据えてマネージメントを行った上で、
他の麻酔科医へ声を掛けておくことと、このぞんざいな言葉の状況とは、
全く状況が異なる。

補給路を軽視し、気分で麻酔医をコロコロ変えて呼ぶことは、
施設としても本当の意味での危険性・リスクを抱えることにもなってしまう。

従って、麻酔科医が固定して通っていないクリニックでは、
兵站であるメディカル・サプライ(医療消耗品の供給路)が分断されており、
患者さんのみならず、施術自体に危険が付き纏う。
外科手術と麻酔施術とは、ある種日本刀を使った真剣勝負の場。
そんな真剣勝負の中で、準備・供給路を確保出来ない現状が、
現在の開業クリニックでは多いことに頭を悩ませられている。

患者さんの為の医療って、何だろう・・・
患者さん・外科医の安全・安心・満足の為に、麻酔科医がグッと堪えて
呑込まなければならないこともある、と割り切るしかないのかな・・・

単に、麻酔科医不足ばかりをマス・メディアがテレビ、週刊誌や新聞などで
声高に叫んでいるが、病院内部のサプライ・チェーンに言及する詳細な
記事や取材は見たことがない。

正確に伝わって、患者さん、そして患者さんを救う医療機関の両方にとって、
ハッピーな環境を創ることが出来たらな、と常に考えて、
重いテーマであったこの内容を脱稿し、2010年を締め括りたいと思う。

Fin

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